メダカ稚魚の成長を見守ろう!初心者向け飼育徹底ガイド

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稚魚(針子)の成長は飼育者にとって楽しみであり、同時に心配の種でもあります。稚魚がどのように成長していくのか、その過程を知ることで心配事を減らせるかもしれません。

この記事では、初めてメダカを飼育する方のために、稚魚の成長過程や注意点を詳しく解説します。稚魚の成長を見守りながら、メダカ飼育を楽しんでください!

目次

稚魚の成長過程

稚魚は孵化してから成魚になるまで、いくつかの成長段階を経ます。それぞれの段階における稚魚の様子と適切なケアを紹介します。

1. 孵化から1週間目

孵化直後の稚魚は非常に小さく、約3~5ミリメートルほどです。透明な体で、まだ自立して泳ぐことができません。この時期の稚魚には以下の注意が必要です:

  • 餌の与え方: 初期の稚魚には、専用の微粒子餌や液状の餌を与えましょう。餌は少量を1日に数回与えるのが理想です。過剰に与えると水質悪化の原因になるので注意が必要です。稚魚のオススメの餌としては、グリーンウォーターです。次いでPSBです。種親の飼育水をバケツなどに移して放置すればグリーンウォーターはすぐできると思います。産まれたばかりの稚魚での死因NO.1は餓死と言われています。卵の段階では、カルキの抜いていない水道水であったり、メチレンブルー溶液を使用している水槽内は、稚魚の餌がない場合がほとんどなので、すぐに別の容器に移して、グリーンウォーターやPSBを入れてください。そうすることで生存率が上がります。

PSBは培養可能ですが、ふやしてPSBで培養されたPSBはふやしてPSBが最高の餌になります。

物によってはエビオス錠でも培養できない場合もあります。メダカ屋さんや、人から購入する際はエビオス錠で増やしているかを確認すると間違いないと思います。

エビオス錠で培養に挑戦したい方は、

初心者の方のよく失敗してしまうこととして、ホームセンターやアクアショップで微粒子餌が売られているのを見て、稚魚用と書いてあるからついつい買ってしまうのですが、産まれたばかりの稚魚は微粒子餌はほぼ食べてくれません…だいたい食べ残してしまうので水質悪化し、悲惨なことになります。自分は微粒子餌は与えているのですが、稚魚の容器にはオオミジンコを一緒に入れているので、オオミジンコに餌を与えている感じです。オオミジンコが稚魚の食べ残しを食べてくれるので、お掃除屋さんになっています。

  • 水質管理: 水質が悪化すると稚魚はすぐに弱ってしまいます。悪化している場合は少量ずつ水替えをしたほうがいいのですが、基本は稚魚の水槽は水替えはせず、足し水だけで管理したほうが、うまくいきます。

2. 1週間目から3週間目

この期間になると、稚魚は少しずつ成長し、自立して泳げるようになります。体長は約7~10ミリメートルに達します。この時期の飼育は以下の通りです。

  • 餌の変更: 少し大きめの粒状の餌に切り替え始めても良いでしょう。ただし、まだ口が小さいため、餌の大きさには注意が必要です。食べれてない場合は稚魚用の微粒子餌でもまだまだ十分です。
  • 水温管理: 水温は安定させることが重要です。理想的な水温は24-28度です。水温が急激に変わるとストレスを感じやすくなるため、屋外では午前中だけ日が当たる場所が理想ですが、水温は意外とすぐ上昇するので、すだれを利用し稚魚が休める木陰を作ってあげるのがいいです。室内ではヒーターなどを使用して一定に保ちましょう。すだれは100円ショップで売られている物で十分です。
  • とびっこの管理:この時期はとびっこも出てくるようになります。メダカの稚魚は餌を食べるのが得意な子が出てきたりと個体差があります。餌を食べるのが得意だとその分、成長も早くなるので、同じ時期に産まれても大きい稚魚と小さい稚魚とバラつきます。大きい稚魚は小さい稚魚を餌と間違えて食べてしまうことがあるので、別の容器にとびっこだけを移して集め隔離が必要です。とびっ子を放置してしまうと気付いたら稚魚の死骸もないのに匹数が減ってしまっていることがあるのでよく観察し、とびっこは隔離しましょう。小さい稚魚も大きくなり、食べられてしまう心配がなくなればまた同じ容器に戻しても問題はありません。

3. 3週間目から6週間目

稚魚はさらに大きくなり、約15~20ミリメートルに成長します。この時期は特に食欲が旺盛です。適切なケアポイントは以下の通りです:

  • 餌の量と頻度: 餌の量を増やし、1日に3-4回与えましょう。成長に合わせて栄養バランスの良い餌を選ぶことが重要です。オオミジンコなどの生餌もバクバク食べてくれます。生餌であれば餌を与えすぎによる水質悪化が防げるので有効です。ですが、メダカも糞をするので餌を与えた分、水質悪化にはご注意を。
  • 水質の維持: 稚魚が大きくなると、排泄物も増え、水質が悪化しやすくなります。週に1-2回は部分的な水換えを行い、室内であればフィルターの清掃も怠らないようにしましょう。水換えは全換水ではなく、最低でも3分の1を残すようにしたほうがいいです。水の傷みが早いのであれば、一気に換えようとはせず、毎日少しずつが理想です。

4. 6週間目~8週目で成魚へ

約6週間で稚魚は成魚に近い姿になります。成長差はあり、まだ若魚もいるとは思いますが体長は約25-30ミリメートルに達し、成魚とほぼ同じ行動を示すようになります。この時期のケアポイントは以下の通りです:

  • 餌の種類と量の調整: 成魚用の餌に切り替え、与える量も増やします。バランスの取れた餌を与えることで、健康な成長を促します。

成魚用の餌のオススメはおとひめB2です。食いつきが驚くほどいいので、こればかりあげています。

自分は、おとひめB2を与えていき卵を付け始めたら安定の金パケでさらにもう一世代回します。金パケはいいお値段はしますが、バンバン産卵してくれるので、繁殖用としてとてもいい餌ですよ。

  • 成魚への移行準備: 成魚用の水槽に移す準備を始めます。新しい環境に慣れるため、少しずつ水槽の水を混ぜるなどの工夫をしましょう。自分は飼育スペースが狭いため、一世代ごとに飼育するのが難しいため、最終的には種親もいる成魚の容器にまとめています。もう一世代回す場合は、成魚の容器に移す前に、種親を決めて産卵してもらっています。

稚魚の飼育ポイントをより詳しく

1. 餌の与え方

稚魚は成魚に比べて非常に小さいため、餌の与え方には細心の注意が必要です。以下の点を守りましょう:

  • 適切な餌の選択: 上記でも説明していますが、初心者の方ほどグリーンウォーターが最適です。グリーンウォーターの中にいる稚魚は泳いでいるだけで嫌でも餌が口に入ってくる状態なので、餓死しません。もし死んでしまっている稚魚がいた場合は、餓死以外の理由があると思います。PSBももちろんいいのですが、臭いが苦手な方もいると思います。微粒子餌は食べてくれるのであれば、早く大きく成長させることができますが、初心者の時はついつい多くあげすぎてしまうので、難しいと思います。産まれたばかりの稚魚が食べないわけではないので、選択肢の中には入りますが、少し大きくなってからでもいいと思います。成長に合わせて餌の大きさや種類を変えていくことが大切です。
  • 適量を守る: 微粒子餌を与える場合は一度に大量の餌を与えず、少量を1日に数回に分けて与えます。この少量は想像よりも本当に極少量です。食べ残しが水質を悪化させる原因になるため、注意しましょう。与えすぎた場合は、ミジンコネットで取り除くほうがいいと思います。この取り除く作業は本当に大事なのですが、非常に面倒くさいです…。なので基本は微粒子餌は与えないのですが、今では稚魚の水槽の中にオオミジンコを入れているので、食べ残さないように気を付けて…とも思わずに与えています。オオミジンコは食欲旺盛でドンドン繁殖します。オオミジンコの子供は小さいので、産まれたばかりの稚魚は食べれませんが、少し大きくなれば、追いかけて食べてくれるので、飼育が楽になりますよ。

写真は見ずらいですが、オオミジンコの子供が容器の端にうじゃうじゃいます。

注意が必要なのは、オオミジンコが増えすぎると稚魚の餌もなくなってしまう可能性もあります。自分はオオミジンコに餌をあげるつもりで微粒子餌と、グリーンウォーターの足し水を毎日しています。

2. 水質管理

稚魚は水質悪化に非常に敏感です。以下の点に注意して水質管理を行いましょう:

  • 定期的な水換え: 餌の食べ残しや、稚魚の匹数にもよりますが週に一度は全体の10%程度の水を交換するか、毎日少量ずつ交換するのが理想だと思います。大きく水替えはしないほうがいいです。基本は水替えをしなくていいように飼育するのがいいと思います。食べ残しもなく、匹数も少ないのであれば、1ヶ月水換えしなくても大丈夫です。グリーンウォーターは一見水が汚いように見えてしまいますが、餌が豊富な状態なので、一番いい水と言えると思います。
  • 室内飼育でのフィルターの適切な運用: もしガラス水槽でフィルターを使用する場合、稚魚が吸い込まれないような工夫をしましょう。スポンジフィルターがおすすめです。ですがフィルターよりもエアーポンプで、エアーストーンを使い、極少量のブクブクがいいです。水の流れが強いと、メダカの習性として水の流れに逆らってしまうため、稚魚が疲れて体力を失い病気や息絶えてしまうこともあります。稚魚はそもそもそんなに酸素を使わないのでブクブクもなしでも平気だったりはします。室内でブクブクを使ったほうがいい理由は他にあり、バクテリアの死骸が水面で膜を張ってしまい、酸素供給や、稚魚が餌を食べれない事態が起こるのを防ぐためです。
  • 水温の維持: 室内飼育の場合は水温を24-28度に保つために、ヒーターを使用します。急激な温度変化は避けましょう。屋外飼育の水温の維持は非常に難しいです。メダカは日光が大好きで成長にも影響は出ますが、直射日光は時期によっては高水温になります。朝方は日向、日中は日陰やすだれで遮光、夕方も気温によって日向、すだれで遮光などの工夫がとても重要です。

3. ストレスの軽減

稚魚はストレスに弱い生き物です。以下の点に注意してストレスを軽減させましょう:

  • 静かで安定した環境: 騒音や急な環境の変化を避け、静かで安定した環境を提供します。屋外であれば騒音はほぼないと思いますが、室内ではテレビの近くに水槽をおくのではなく、離したほうがいいと思います。アクアリウムショップや、水族館でも叩かないでと書かれているのを目にすることもあると思います。人間同様に魚もびっくりしてしまい、餌を食べてくれなくなったり、寿命が短くなってしまうこともあるかもしれません。できることなら静かな環境が好ましいと思います。
  • 適切な隠れ場所の提供: 稚魚が安心できるよう、水草や隠れ場所を設けましょう。水草や隠れ場所は、屋外では暑さ対策にもなり、水草は水を浄化してくれるのでオススメです。ですがあまりに多く入れるのは夜になると酸欠リスクもありますので、適度な量、トリミングは大事です。自分がよく入れる水草は、マツモ、ウィローモス、ヒメホテイソウです。この中での一番のオススメはウィローモスです。ウィローモスはバクテリアの住処にもなるので水が綺麗になります。水の浄化という観点ではホテイソウが一番いいと思います。ミニホテイソウは、その名の通りあまり大きくならないのでメダカの水槽にはオススメできます。ただ、寒さには弱いので、冬越しの際は室内に避難させる等の対策が必要です。
  • 他の魚との相性: もし他の魚と一緒に飼育する場合、稚魚に対するストレスを避けるため、相性の良い魚を選びます。できれば稚魚だけで飼育したいところですが、室内の水槽でどうしてもの場合は、隔離ネットを使うか、ミナミヌマエビなどのエビ類、コリドラスなどの低層にいる魚などがいいと思いますが、屋外ではコリドラスは熱帯魚なので、越冬はできないので気をつけてください。またメダカを捕食しない魚でも稚魚は小さいので、誤って食べてしまうことがあるので、基本は稚魚だけで飼育すること。自分はミナミヌマエビ、レッドラムズホーンと一緒に飼育していたりします。

ミナミヌマエビは日本の自然にもいるエビなので、越冬できます。ただエビも水質には敏感なので、慎重な水合わせが必須です。冬の季節の屋内でヒーター飼育しているミナミヌマエビを水合わせしたからといって屋外に出すのも気温差がありますので、やめたほうがいいです。

うまく飼育できれば、稚魚の食べ残しや、コケ取り能力は低いですが、コケも食べてくれるので、メダカと非常に相性がいいです。ただ、環境がいいとエビだらけになってしまうほど繁殖しますので、ご注意を。

レッドラムズホーンもメダカと一緒に飼育するとメリットが多いです。メダカの食べ残しも食べてくれて、こちらもコケ取り能力はそこまでですが、食べてくれます。またレッドラムズホーンの糞はバクテリアの住処にもなりますので、クリアウォーターになりやすいです。クリアウォーターでもアンモニアや亜硝酸などは蓄積しますので、水替えは忘れずに。

デメリットはこちらは2匹いれば物凄い勢いで繁殖し、レッドラムズホーンだらけになってしまうことです。なので間引きをしなければならない事態になると思います。

自分はスネールキラースネールも飼育しているので、間引いたレッドラムズホーンを食べてもらっています。そのまま捨てるのはとても心苦しいので、捕食してもらい、殻を捨てています。間違っても下水などには捨ててはいけません。生態系が崩れ大変なことになります。

スネールキラースネールはオスメスがいないと増えないので、1匹飼いにすることで増やさない選択もできますが、レッドラムズホーンほど繁殖は強くないと思います。

スネールキラースネールの餌はスネールだけなのか?というと違います。スネールがいなければコケや食べ残しも食べてくれます。

水草をよく購入する方にもオススメで、購入した水草にタニシがいればそれも食べてくれるので重宝していますし、大切に育てています。

まとめ

稚魚育成に失敗してほしくはないのでとても長い記事になりましたが、初めてのメダカ飼育で稚魚の成長を見守ることは、飼い主にとって非常に楽しい経験です。

稚魚の成長過程を理解し、適切な餌の与え方や水質管理、ストレスの軽減に気を配りながら、メダカ飼育を楽しんでください。

稚魚の成長を見守ることで、さらに深いメダカの魅力に触れることができるでしょう。初心者でも、しっかりとした知識と愛情を持ってメダカを育ててみましょう!

参考になれば幸いです。

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