メダカ飼育を始めて、ネットやSNSなどを見ていると、

メダカの水作りにPSBを入れるといいよ〜

PSBは水を浄化してくれるし、針子の飼育では必須です!
このように当たり前のかのように話に出てくるPSBですが、メダカ飼育初心者は「PSB?聞いたこともない…」と思う方も多いと思います。もちろん自分もPSBのことはメダカ飼育を始めてから知りました。
金魚や熱帯魚、亀などを飼育してる時もPSBを知らずに飼育をしていたので、もし知っていたら飼育難易度は格段に下がっていたと思います。
PSBは初心者の方ほど必須級であり、メダカ界だけでなく、アクアリウム界全般で御用達のPSB(光合成細菌)なのですが、メダカ飼育では品種が多く、品種ごとに分けて飼育する場合は容器が多いので、各容器にPSBを使用すると、1リットルのPSBでもすぐなくなってしまうことがよくあります。
PSBはエビオス錠を使えば簡単に培養できるので、メダカ飼育ではPSBの増やし方を必ずと言っていいほど知っておいたほうがいいと思います。
- 「PSBってよく聞くけど、あの赤いのは一体何なの?」
- 「PSBは培養できると聞いたけど、初心者でもできるの?」
- 「詳しい培養方法がわからない」
などの疑問や悩みはありませんか?
ペットボトルなどの容器にPSB、エビオス錠、水道水を入れて日の当たる暖かい場所に放置するだけでできてしまいますよ。
うまく培養できれば無限にできるので、1回購入すれば、追加購入はいらないのでは?と思います。
自分は最初の1回だけ購入し、それからは購入せずに培養し続けています。
今回の記事はPSBを知らない初心者でも、PSBがわかり、培養までできてしまい、さらには使用方法についても、初心者の方にわかりやすく解説していきます。
PSBとは何のこと?

PSBって何だろう?と思いますよね。
光合成細菌と言われていて生きたろ過バクテリアと記載があります。ホームセンターの熱帯魚売り場でも見かけます。
このPSBを水槽に添加することにより、微生物の餌となり、微生物が増えて、メダカが食べているそうです。PSB自体もメダカはエラ呼吸をしている際に自然に摂取していると思います。
そして生物ろ過をするうえで欠かせないバクテリアが増えることにより、水質安定に繋がります。
PSBにはこれらのメリットがあるわけです。
デメリットはメダカにとってはないのですが、飼育者にとってのデメリットは臭いが強烈で、まるで「う○こ」のような臭いがするので、手に付いたり、部屋で使うと奥様に怒られるのがデメリットかなと…。
ですが強烈な臭いを放つPSBほど良質で濃いPSBだと言えます。
PSBの培養にはエビオス錠を使います

PSBは使いだすと容器すべてに使用したくなりますし、毎日使用してるので、使用量が多く、すぐなくなってしまうので培養したほうがコスパが段違いにいいです。
培養ノウハウがわかれば無限に増やせます。
増やすためにはPSBの餌が必要なのですが、エビオス錠を使えば簡単に培養できてしまうので、ぜひ初心者の方も挑戦してみてほしいです。
このエビオス錠はビール酵母で栄養補給に使われる物で、PSBにとっても栄養になります。
エビオス錠はゾウリムシの培養にも使えたりするので持っていない方はこの機会に入手してみてください。
購入の際は、大容量の商品がお得です。
PSBやゾウリムシ培養をやりだすと使用量が多く、すぐなくなってしまいます。
具体的な量は2000錠あれば十分ですが、培養を始めると多く必要になってきます。
PSBの具体的な増やし方やコツは?

PSBの培養はとっても簡単です。
準備する物についても難しい物は1つもないです。
培養方法も一度やってしまえば覚えてしまうほど簡単です。
培養に必要な物
- PSB(光合成細菌)種として使用
- カルキを抜いていない水道水(ミネラルウォーターでもできます。)
- エビオス錠
- ペットボトルなどの空容器
水に関しては、雑菌が入ると失敗する確率が高くなるので、蛇口から出たそのままの水道水(カルキは抜かない)が最適ですが、ミネラルウォーターでもできます。ですがコスパは良くないので、あえてミネラルウォーターを使うメリットはないと思います。
カルキを抜いて放置した水は塩素がないので、雑菌が入っている可能性があり、PSBを増やしたい場合、この雑菌が悪さをし、失敗してしまうことがあります。
失敗すると、グリーンウォーターになったり、苔が生えてきてしまったりします。
グリーンウォーター化し、失敗したPSBも使えないことはなく、自分はミジンコの餌として使用したりもできますので、捨てないでも大丈夫です。むしろグリーンウォーター化したPSBをミジンコに与えると、ミジンコが爆殖するので、重宝します。
ただ本来のPSBとして使えないことはあると思います。
容器はペットボトルでなくても培養可能ですが、使いまわしがいいペットボトルをオススメします。
なぜペットボトルが最適かと言うと、PSBは酸素を嫌うのでフタが閉まり、毎日撹拌するので、手で持って振りやすい容器がオススメです。
ペットボトルの中でもペプシコーラの1.5リットルがオススメで、くぼみもなく、模様もないペットボトル容器がいいと思います。
準備ができたら培養をしてみよう
- 空のペットボトルにPSBを1割~5割ぐらい入れます。失敗が恐ければ多いほうがいい。
- エビオス錠を1ℓあたり3~4粒入れます。1.5ℓならば6粒ほど。
- 水を満タンまで入れます。
- できるだけ空気が入らないようにフタを閉めます。
- エビオス錠が溶けてきたら、容器を振り、混ぜます。
- 温度、光の培養条件が整った場所に置きます。
- 濃い赤色になるまで一日一回振り、放置を繰り返します。
- 濃い赤色になれば完成です。
いくつかポイントや注意点があるので解説します。
1.PSBを入れる量をもっと詳しく
種にするPSBの量は多ければ多いほど、早く培養ができ、失敗も少ないです。
反対に少ない量では培養までに時間がかかり、失敗する可能性が高くなると思います。
失敗するとどうなるのかと言うと、色が薄くなってしまったり、グリーンウォーター化、苔が発生してしまいます。
これはPSB以外の雑菌が入ってしまっている可能性があります。
カルキを抜かない水を使用するのは、カルキには雑菌が繁殖しないように塩素が含まれているのが理由です。
汲み置きの水は塩素が抜けているので、失敗することがありました。
PSBを使用し使いきると底のほうにドロッとしたものが溜まっていることがあるのですが、その残りカスでも培養できてしまうので、量に関しては極端に少なくなければ、正直適当でも問題ないです。
自分はいつも残りカスだけで培養していますが、失敗はしていないです。

2.エビオス錠の量に関して

エビオス錠はPSBの餌として使うのですが多すぎないほうが失敗しづらいです。
餌だから多いほうがいいと思わないほうが、失敗は減らせますので入れすぎは注意です!
1粒、2粒程度の多い少ないはまったく問題ないです。
自分の場合は1.5リットルで6粒入れています。
培養中にエビオス錠が少なくなってきた時は餌切れしていると思いますので、追加でエビオス錠を入れます。
その場合も一粒程度の少量で構いません。
3.水を入れる際、なぜ空気を入れないようにするの?

PSBは嫌気性細菌なので酸素がないほうがいいです。(酸素が必要な好気性細菌もいます)
フタを閉める際に、フタを軽く閉めた状態で、ペットボトルを押すと水があふれると思います。そこでフタを閉めると、空気が抜けた状態で閉めることができます。
ですが、完全に酸素が抜けた状態は難しいので、少しくらい空気が入っても問題なく培養できますので大丈夫です。
また、培養中のペットボトルは少し膨張するので、破裂する可能性もなくはないので、ペットボトルが少し凹む程度にまで押してフタを締めたほうがいいです。
これが1番大事です!培養条件の整った場所におくこと!

培養に1番重要なのは温度と光だと思います。
寒いところで光を当てても培養速度が遅いです。暖かくても真っ暗な場所に置いておいてもうまく培養できないです。
この暖かい温度と光量が重要です。
培養中のPSBの水温は25℃~40℃が丁度いいです。
真夏の太陽光にさらされたPSBは水温50℃近くになることがあり、増殖が阻害されることもあります。
PSBも細菌である為、生きているので、50℃のような高温になると死滅してしまう可能性があるので、真夏は直射日光は避け、日陰で培養するほうがいいです。
日陰だと光がないじゃないかと思われるかと思いますが、50℃以上になる高温のほうが良くないです。
真夏のベストな方法は朝方は日向に、昼は日陰に、夕方に日向に置くか、室内のエアコンが効いた部屋の窓際などが良いと思いますが、ずっと日陰であっても、真冬よりも培養速度は早いように思います。
冬などの寒い気温だと培養までに一か月かかったりと時間がかかります。冬場は室内に置いてあげるだけでも効果があり、さらに光を当てるのがいいです。
PSBはメダカ屋さんで購入しましょう
ここも重要なのですが、培養することだけに関しては、「PSB培養に成功している人」「メダカ屋さん」などで購入、または譲ってもらうほうが良いと思います。
初めて培養に挑戦した際、ホームセンターでPSBと書かれている商品を買い、培養に挑戦しましたが、赤くならず、薄いPSBになっただけでした。
市販の物は、使用する分には何の問題もないのですが、培養するとなるとうまくいきません。
その後、地元の道の駅に個人でメダカを販売しているコーナーがあり、PSBも売っているとの情報を調べ、PSBを購入し、培養に挑戦したら、こんな簡単なの?と拍子抜けでした。
培養されたPSBは同じように培養ができると思いますので、培養されたPSBを購入しての培養が1番の近道です。
PSBの使用方法

使用方法は今となっては簡単なのですが、自分は疑問だらけでした。
その疑問は、
- 入れるだけなのはわかったけど、量が曖昧なことが多い
- 空気を嫌うと聞いたけど、毎回空気抜くの?使い切らないといけないの?
- 最後のほうのドロッとした物は使用していいの?
これらが疑問に思いました。
下記で解説します。
使用量について
使用する状況により、使用量が変わってきます。
飼育水10Lあたり、10ml〜50ml程度添加します。
水質浄化が目的であるならば10ml程度、PSBを餌としてならば50ml程度となります。
量に関しては真っ赤になるまで入れても問題ないよという方もいるほどですので、度が過ぎなければ、多くてもいいようには思えます。
使用頻度ですが、毎日少しずつ入れてもいいし、気が向いたら入れるくらいでもいいと思います。
ただPSBを毎日毎日多量に入れすぎると、藻が発生しやすくなります。
自分が使用する場面を詳しく説明すると、水換えした直後と、それから3日ほどは10mlほど入れてます。そこからは、1週間に1回入れるくらいです。あとは雨が降った後は必ず入れてます。
ここで注意なのですが、PSBを入れるとバクテリアが増えるので、水質が安定してるし、クリアウォーターだからと、水替えしないのは間違いです。
水替えは定期的に行いましょう。
使用すると空気に触れるけど大丈夫?
PSBは嫌気性細菌なので酸素に触れるとよろしくないと言われているので、「これ空気抜くの?無理じゃない?」と思いました。
このことは調べても情報がないんですよね…初めてPSBを使う方や、初心者のうちは、こういうことも気になってしまうと思います。

使い切れなかったPSBがダメになっちゃうのは勿体ない…

無理に使い切れなくてもまったく問題ないです!
半分使って何か月も放置というのはやったことはないので未知ですが、普通に使っていけばPSBがダメになって使えなくなることはないです。
飼育している規模にもよりますが、自分の場合は1.5ℓを使用するのに一週間~10日くらいです。
最後のほうまで使うとドロっとした物があるけど使用していいの?

培養したPSBを使用していくと、最後の残りはドロっとした物があるのですが、エビオス錠のカスであり、これは自分も最初は入れて大丈夫かな?と思いましたが、全然大丈夫です。
エビオス錠だけで、メダカに与えたことあるのですが、普通に食べます。
特にその後、メダカに異常は見られなかったです。
その溜まって残った物で培養もすることができます。
なので、私は最後まで使い切らずに、ドロっとしたエビオス錠の残りカスに水道水を入れてそのまま培養しています。
まとめ
PSBの培養や使用方法などを長々と解説していきましたが、やっていることは簡単ですし、楽に培養できると思います。
PSBを使用すると、生物ろ過をしてくれるバクテリアが増えて水質の安定に繋がったり、メダカの成魚、針子の餌となる微生物が増えたりと、これらのメリットが多い上に管理もしやすいです。
デメリットは特有の匂いが強烈なのと、外に置いておくとメダカやPSBを知らない人に、よく声をかけられることもあります。
私もメダカやアクアリウムをしていなければ、まずPSBなんて知らないから、声かけたくなる気持ちはわかります。
そんなPSBですが、初心者の方はもちろん、PSB使ったことない方、培養したことがないという方はぜひ挑戦してみてください。
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