メダカは秋でも条件が整っていると産卵するのですが、段々と寒くなるこの時期に生まれた稚魚は越冬できるのかな?という疑問が出てくるかと思います。
メダカは強い魚と言われていますが、稚魚はまだ弱いです。
寒さにやられ、体調を崩す個体も出てきます。
そこで今回は、
- 秋に生まれたばかりでまだ小さい稚魚の越冬は大丈夫かな?
- 早く大きくしたい
- 室内に移した方がいいのかな?
という疑問はありませんか?
秋の生まれのメダカの稚魚は越冬する時期には、まだ小さいことが多く、越冬させる確率を上げるには早く大きくする必要が出てきます。
早く大きくする為の対策は主に3つ
- 餌を複数回に分けて、与える回数を多くする
- 大きい容器で伸び伸びと飼育
- ゾウリムシやPSB、ミジンコを使う
これらが稚魚を早く大きくするのは重要です。
メダカの稚魚を越冬できる大きさにする為の対策3選

冬がくるまでに稚魚を早く大きくする為には、この3つが重要です。
- 稚魚用の餌をあげられるときは回数を多くして食べ残しのないように
- ゾウリムシ、PSB光合成細菌、ミジンコを与え常に餌のある飽和給餌状態にする
- 大きい飼育容器で匹数は少なくする
それぞれ解説します。
稚魚用の餌をあげる

秋に孵化したメダカの稚魚を早く大きくするには、市販の稚魚用の餌をいかに食べさせるかが重要になってきます。
市販の稚魚用の餌は、各メーカーがメダカの稚魚の成長に必要な栄養素を入れて餌を作っているからです。
稚魚のうちは中々市販の餌を食べてくれず、製品によっては餌の粒がまだデカく稚魚が食べられないこともあります。
この場合、指でさらにすり潰してあげると食べやすくなり、食べてくれる確率が上がります。
屋外であればあまり心配はありませんが、室内飼育時に容器にエアーレーションをしていない場合、バクテリアの死骸などで水面に膜が張ることがあります。
この場合、稚魚の餌が広がらず稚魚が食べづらい為、十分に餌が食べれない事態に陥ってしまいます。
なので室内飼育の場合はエアレーションをしたほうがいいのですが、エアレーションができない場合は、多少の水換えを実施し、水質をなるべく綺麗を保つ努力が大事です。
この時は容器は洗わないほうがいいです。なぜなら容器にもバクテリアが定着しているので、バクテリアを洗い流してしまうことになります。
稚魚の場合はそこまで水が汚れることはないのですが、餌の食べ残しが多く、放置してしまうと水質が悪化し、その際にバクテリアが減ってしまうと、生物濾過がされず、メダカにとって有害なアンモニアの蓄積に繋がります。
秋の稚魚に餌をあげるポイントとして水温は最低でも10°c以上の時にあげるほうがいいです。
朝方は寒くなってくるので、寒いと餌の食いつきが悪く食べ残しで水質悪化を招くことになります。
大体2〜3分くらいで食べ切れる量を与えて、食べ残しはスポイトで取るようにします。
稚魚や針子の死因No.1は餓死と言われているのですが、個人的には餌の食べ残しによる水質悪化が原因だと思います。
室内と屋外でまた違うのですが、PSBや、グリーンウォーターを入れていれば、餓死はほぼないと自分は思っています。
スポイトで食べ残しをきちんと取るようにして水質悪化を防ぎましょう。
- 稚魚が餌を食べていない
- 食べてないからと、そのうち食べるだろうとそのまま餌を放置
- 気づいたら餌がないので、また稚魚に餌をあげる
- 繰り返してしまい水質悪化
このよくある失敗は自分も初心者のうちはやってしまいました。
メダカは水質には強いほうなのですが、稚魚はまだ弱いので、水質には気を使ってあげるほうがいいです。
稚魚の餓死については、室内で卵を孵化させて、そのまま室内で飼育している方に多いと思います。
メダカは屋外のほうが圧倒的に飼育しやすいです。
それは屋外であれば、微生物が湧き、その微生物が稚魚の餌になるからです。
稚魚の餓死にお悩みであれば、屋外で飼育するだけで解決する可能性もありますよ。
それでも室内で稚魚を育てたい場合の対処法としては、卵から孵化したら、親メダカの飼育水を容器に移し、その中で育てるのがいいと思います。
飼育水には、植物プランクトンが大量にいるグリーンウォーターだったり、微生物がいたりするので、それらを稚魚は食べています。
1番大事なのは、稚魚の状態、状況をよく観察をして餌への反応を見てあげることを心がけることにより、稚魚が落ちてしまうことがなくなりました。
よく使っているお気に入りの餌はメダカベビーハイパー育成です。
早く稚魚を大きくしたい場合は、食いつきが特に大事で、この稚魚用の餌は食いつきがよく、食いつきがいいということは、食べ残しが少なくなり、水質悪化を遅らせることができます。
数ある稚魚用の餌を試しましたが、1番食いつきがいいと思います。
ゾウリムシ、PSB、ミジンコで常に給餌状態に

最高気温も下がってくる10月下旬までくると、寒い日もあるので活性が下がり給餌しても粉餌の食いがよくないのです。
これは私もですが、
- 日中は仕事だから餌の回数を多くと言われても餌をあげれないよ
- 代わりにあげてくれる人がいない
同じような方は多いと思います。
ゾウリムシやPSB光合成細菌、ミジンコを使って常に給餌状態にしてあげると解決できます。
ゾウリムシやPSB(光合成細菌)、ミジンコのメリットは針子の好きなタイミングで食べることができるという点にあり、食べ残しても生餌なので、水質が汚れにくいです。
(PSBはPSB事態が餌ではなく、PSBを餌とする微生物がメダカの餌になるそうです。)
ですが、この情報はよくネットでも書かれていて、ゾウリムシやミジンコをあげれば早く大きくなるよ!と言われていますが、早く大きくなるという実感はなかったです。
餓死などには効果はあるのですが、個人的に思うのはゾウリムシ、ミジンコだけでなく、きちんと稚魚用の餌もあげていないと早く大きくはならないと思いました。
粉餌は各メーカーが早く大きく、元気にするためにバランスのとれた栄養となるように作られているからだと思います。
餓死の対策として、生き餌を与えつつ、稚魚用粉餌を、稚魚の大きさに合わせてしっかり与えていくのが、稚魚を早く大きくする餌あげのコツだと思います。
針子の餓死対策としてPSB、ゾウリムシ、オオミジンコの3つのうち、どれか1つしか選べないと言われたら、自分は間違いなくPSBと答えると思います。
この3つは培養可能なのですが、1番オールマイティに使えるのはPSBだと思います。ゾウリムシを増やすのにもPSB、オオミジンコを増やすにもPSBと、使う頻度が多いです。


大きい飼育容器で匹数は少なくする

早く大きくするコツとして非常に効果があるのは大きな飼育容器で少ない匹数で稚魚メダカを飼育することです。
稚魚は水量に対して匹数が少ないほど成長しやすいです。
同じ時期に生まれた稚魚でセリアのスタッキングボックスと、イケアのトロファストで同時に飼育していたのですが、トロファストで飼育していたメダカのほうが大きくなるのが早く感じました。
もちろん個体差はありましたが。
容器に対してメダカを多く飼育してしまうと過密飼育となり窮屈になって成長が遅くなってしまうのです。
これは恐らく、広い容器だと、それだけ植物プランクトンや、微生物が多くいるからで、少ない匹数にすることにより、多く餌を食べることができるのと、容器に合わせたサイズにメダカが成長することにあると思います。
ただ、あまりに大きい容器だとデメリットもあると感じました。
それは稚魚を見失ってしまうのと、稚魚が粉餌に気づかない問題があります。
このこともあり、丁度いい大きさはイケアのトロファストだと思っています。
トロファストの良いところは水深があるので、水量を確保できることにあります。
NVBOXでもいいし、自分も使ってはいるのですが、真夏や、真冬では、水量の確保が非常に重要です。
NVBOXは浅いので、メダカの上見観察ではいいのですが、真夏ではすぐ水温は高くなり、真冬では氷が張った時、氷がメダカに近い水位で凍るので危険です。
トロファストはその真夏、真冬をカバーできます。
デメリットは水深が深い分、上見での観察がしづらい時もありますが、横見ケースや、メダカボウルに移せばいいので特にデメリットとは感じていません。
まとめ

- PSB、ゾウリムシ、ミジンコで常に給餌状態にしつつ稚魚用粉餌を、回数を多く食べきれる量をあげて、水質悪化には気を付ける
- 気温、水温の変化でメダカの活性が変わります。様子をよく観察することで、餌のあげすぎを回避できる
- 大きな容器で匹数少なく、のびのび育成がいいが大きすぎる容器は餌を見つけられない可能性があるため注意
これらが非常に大事だと思います。
稚魚メダカを早く大きくして、共に冬の寒い季節を乗り切る為にも早めの準備を進めて行きましょう!
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